信長の野望 Online 次期拡張パック 「新星の章」
恵比寿ガーデンプレイス 発表会 レポート

 
2009年11月29日、東京・恵比寿ガーデンルームにて「信長の野望 Online」の拡張パック第4弾「新星の章」の発表会が行われました。

このページでは、その発表会の模様をお伝えいたします。

「新星の章」では天下統一を実現するシステムの導入や、他のオンライン RPG で言うところの「ギルド」に相当する「一門」の導入、伊達政宗の活躍をテーマとする長期イベントの追加などが盛り込まれる予定です。
そして、PS3(PlayStation 3)版の「信長の野望オンライン」の開発も公表されました。
また新章の導入前に、サーバー移動サービスやサーバー統合も合わせて行われる予定です。



「新星の章」は、「究極の【戦国に生きる】」 をテーマとしているとの事です。

信On は昨年まで「戦国時代らしさ」からややかけ離れたアップデートが多かったのですが、今年から戦国時代をテーマにしたアップデートも多くなっています。
今回の拡張パックは、さらにその傾向が強まるものになりそうですね。

製作コンセプト」 は次の3つ

1・ついに天下統一を実現
2・仲間との絆の力
3・ゲームシステムの刷新


これを実現するための「具体的な仕様」は次の5つになります

1・天下統一システム
2・一門(他のゲームで言うところのギルドシステム)
3・拠点戦
4・評定システム
5・独眼流の野望



天下統一システム」はその名の通り、戦いに決着をつけて天下統一をする勢力を決めるためのシステムです。

まず、これまでの17国の攻防だけでなく、新たに100以上の拠点が設定され、その拠点の争奪を行うシステムが導入されます
城砦には種類に応じて物資の産出やクエスト発生などの効果があり、それによって普段のプレイや合戦を有利にする影響があるとのことです。

そしてこれらの城砦の攻防や合戦の結果によって「天下人ポイント」が貯まり、「天下人ランキング」が付けられ、最終的に天下人ランキングの1位と2位の勢力で「天下分け目の合戦」が行われて、その勝敗により天下統一勢力が決まります。
天下統一までのサイクルは1年〜1年半を予定しているとの事で、統一後はまだ考慮中のようですが、サーバーの状態はリセットされ再開になるだろうとの事です。

天下分け目の合戦は全ての陣営がどちらかの勢力について戦うことになるとの事ですが、中立の小勢力はどうなるのか、具体的にどういう条件で「天下分け目の戦い」が発生するのかなどの詳細は不明・・・ というか、まだ考慮中という感じでした。


一門」は今回の核となるシステムのようで、他のゲームの「ギルド」にあたります。
信On はギルドがない珍しい MMORPG で、大名家がその代わりと言えましたが、ようやくプレイヤーが任意に設立できるギルドシステムが導入されるようですね。

一門の設立には最低10人の一定レベル以上のメンバーが必要で、勢力に関わらず設立・加入が出来るようです。
ただ、「大名家の勢力拡大のサポート的役割があるので、同じ勢力のプレイヤーで組んだ方が活動しやすくなると思う」というコメントがありました。
しかし細かい点はまだ考慮中のようで、上限が何人かなどは未定です。
人数はキャラクター単位になる「予定」とのことで(つまりアカウント単位ではない)、そうなると必然的に同じ人が複数キャラクターを加盟させることが予想されますが、「そういったプレイヤーの行動には制限を加えないほうが良いだろうと考えている」との返答がありました。

なお、一門の中で特定のキャラクターに「奉行職」を任命することが可能で、「帰参奉行」の人は成長が早まったり、「寺社奉行」の人は合戦の報酬が多く貰えるなどの効果があるようです。
また「一門」にはレベルがあり、これが高まることで活動が有利になるとのことです。

大名家に貢献することで「所領」を貰うこともできるようです。
これについてはまだ開発中のようでしたが、「箱庭的な開発要素を加えたい」というコメントがありました。


拠点戦」は前述した100以上の城砦の争奪を行う小規模な合戦です。
1時間足らずの短期決戦で、30人対30人ほどの合戦を想定、徒党単位ではなく、戦闘が始まったときに近くにいる人で自動的に徒党が組まれるというシステムが導入される模様です。
また、このメンバーに武将が含まれることもあるようで、「憧れの武将と戦える」というのがアピール点の1つとなっていました。

コメントでは「気軽に参加できるカジュアルなものにしたい」との事でしたが、既存の大決戦の事を考えると、人数制限がある場合「弱いやつは来るな」的な話になる可能性もあるような気がします。
また、周囲の人が自動的に戦闘に巻き込まれるシステムは非常に面白そうですが、その反面 有利な徒党になるように固まって動く人が多くなり、「邪魔するな」と言い出す人が出ることも予想されます。 このあたりの調整がどうなるのかはまだ分かりません。
なお、従来の陣取戦と大決戦は変わらず行われます。
拠点戦の結果は陣取戦と大決戦を有利にするもの」、との事です。


評定システム」は武将からクエストを請け負うもののようです。
大名と武将が評定(会議)を行い、武将の考えている国の運営方法をクエストと言う形でプレイヤーや一門に与えるもので、達成するとその武将との関係が良くなるそうです。
ただ、実際に評定が見れるのか、現在の瓦版クエストみたいに単にクエストを請け負うだけなのかは不明です。
クエストは街中でやるもの、合戦でやるもの、生産でやるもの、一門や個人でやるものなど、多岐に渡るものを用意するとの事です。


最後の「独眼流の野望」は伊達政宗の天下統一を助けると言う大型シナリオです。
九州三国志のような攻略型のクエストになるようですが、既存のものとは違うものにしたいとの事です。
これはアップデートによって順次「章」が追加されていく形になるようで、最初の章の難易度はそれほど高くないものになります。
またこの独眼流の野望では「一門」に与えられるクエストがあるようで、一門で活動することでより楽しめ、報酬も多く得られるそうです。
ただ「一門」へのクエストはストーリーを進める上で必須となるクエストではないとのことで、一門に加盟していなくても楽しむことは可能な模様です。

会場には伊達政宗と伊達家の陣幕の他に、真田幸村っぽい人の絵と真田家の陣幕も飾られていました。
どうやら独眼流の野望には真田幸村の他、何人かの有名武将が関わるようです。
会場では「真田幸村」とは明言されませんでしたが・・・ 誰がどう見ても幸村でしたね。
(伊達政宗と真田幸村を見て思わず「戦国バサラじゃん」と思ってしまったのは内緒)

全体としては、「一門」をアップデートの柱として、各仕様を作っていく形になるとの事です。

アップデートは一括ではなく「チャプター制」で行うとの事で、数度に分けて大規模アップデートを行って、仕様を随時追加していく形になるようです。
(これは 大航海時代 Online で取られているシステムと同様です)



「新星の章」の開始は 2010年3月 が予定されています。
そしてこれらの仕様を導入するにあたって、まず「キャラクターのサーバー移動サービス」と「サーバー統合」が行われるとの事です。

キャラクター移動の際のアイテムや所持金はどうなるのか、インフレ対策や一極集中化対策は大丈夫なのか、統合するサーバーの双方にキャラがいたらどうなるのか、どことどこが統合するのか、統合するなら今の国勢はどうなるのか、既存の戦局に何らかの決着を付けるイベントは起こるのか、などなど色々と気になることは多いのですが・・・
現時点では「色々と検討中」との事で、まだ「統合はするよ。でも詳しいことは決まってないよ」というアバウトな感じのようです。

いずれにせよ「新星の章の前にサーバーが統合される予定だ」というのは、知っておくべき大きな事柄ですね。
「多くの人で楽しんだほうがゲームも面白いから」とコメントされており、これは今年の東西対抗大合戦で多くのユーザーが感じたことでもあったと思います。
人数に関しては「統合後のサーバー内の人数が同じぐらいになるようにする」とのことです。

また、12月の大型アップデートでいち早く「一門」の導入が行われる模様です。

そして大きな発表として「PS3 版の 信長の野望 Online の開発」が行われることが公表されました。
いよいよ来たか、という感じですね。
ただ「PS2 の方にもこれまで以上に楽しんでいただく」というコメントがあり、これを機に PS3 に完全に移ってしまうという訳ではないようです。
販売時期は「2010年発売予定」となっており、具体的な日時は未定です。


「新星の章」は「アップグレードチケット」と「パッケージ」、さらに「先行スターターチケット」で販売が行われます。
既存ユーザー向けのアップグレードチケットは 2940 円。 パッケージは 8190 円で特典アイテムと 60 日分のプレイチケットが付属されており、このプレイチケットは「既存アカウントにも適用可能」との事です。
先行スターターチケット」は「新星の章」の発売に先駆けて販売開始されるもので、「キャラクタースロット追加サービス」と「@モバイル+@Web」が付属され、始めた時から 2010年3月31日 まで遊べる特殊なプレイチケットが付属されます。 価格は 8190 円です。
(価格は全て税込です)

さらに細かい(でもプレイヤーにとっては非常に重要な)発表として、30冊ほどの新目録の導入と、それに伴う新技能、潜在能力の追加
また新装備個所の追加両替所の拡張なども発表されています。



これらの発表が行われた後、ファミ通などの雑誌担当者さんやプレス関係者からの質疑応答の時間になり、いくつかの質問が出されました。
目立った質問と回答を以下にまとめておきます。

質問:ペットが増えるとの事ですが、いつなにが?
解答:12月に犬が導入されます。 その後は未定ですが泣き声がない動物も・・・?

質問:技能が増えるとの事ですが対人戦のバランスは大丈夫?
解答:え〜、それについては十分検証して・・・ 調整する予定です。(歯切れが悪い感じ・・・)

質問:職業が増えるなどの予定は?
解答:その予定は現時点ではありません。

質問:目録30冊ということは、1職業4冊ほど。生産も含むとすると上級心得がメインで特化目録はないってこと?
解答:目録の技能については現在、候補をまとめている段階です。(つまりまだ準備中)

質問:目録の入手はやっぱりダンジョン?
解答:ダンジョン以外にする予定です。 ダンジョンにするとダンジョンの攻略とキャラクターの育成で一方しか出来ないと言う状況になるので、それは改善したいと思います。

質問:外交の同盟枠などの仕様はそのまま?
解答:同盟枠は今後も2枠です。

質問:遠征もそのまま?
解答:大名家に物資が導入されます。遠征は通常の合戦よりハイコストにする予定です。

質問:滅亡は今後もそのまま?
解答:滅亡とお家再興戦の仕様はそのままです。 滅亡しても再興可能ですし出来るだけデメリットがないようにしていきたいです。


なお、プレスの方から「サーバーが統合し、合戦も天下統一による終結を目指すとなると、信Onが終わりに向かっているような印象ですが・・・」という発言があって笑いが起こっていました。^^;
本気で終わるつもりなら PS3 版なんて作らないと思いますが、言われてみればそう取れないこともない発表ですね。

また、これは余談ですが、時間が押しているとの事で雑誌担当者の方と開発側とのディスカッションや、プレスの質疑応答は、短時間で終了させられてしまいました。
正直、ここがプレイヤーの疑問点に応答する一番重要な部分だと思ったので、それがカットされて「クイズ大会」とかになってしまったは、残念に思いました。

また、事前募集されていたユーザーからの質問は「天下統一できないの?」「サーバー統合しないの?」などのすでに発表された内容とダブっているものばかりで、単に重複回答が行われただけで終わりました。
この辺も正直、もうちょっと調整して欲しかったのが本音ですね。

その後はクイズ大会と「歴ドル」を交えての写真撮影で発表会は終了となりました。


今回は「発表会」であったため、タイトルとコンセプト以外の細かい点は「開発中」という印象でした。
具体的な仕様の変更・導入項目については、「今後の続報に注目」という感じだったように思います。

しかし概要だけでもかなり期待が持てますし、サーバー統合や PS3 版の発売が分かった点も非常に大きいといえます。
一門」についても、今からメンバー探しをする人が出て来そうですね。

そう遠くないうちに来るであろう、「新時代」に期待するとしましょう!



なお、各プレスでの発表会のレポート記事は以下のページです。
ファミ通.com http://www.famitsu.com/game/news/1230074_1124.html
4Gamar.net http://www.4gamer.net/games/101/G010189/20091130001/
GAME Watch http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20091130_332406.html
ITmedia Gamez http://gamez.itmedia.co.jp/games/articles/0911/30/news037.html


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